Rust by Example

15.3 メモリ解放

Dropトレイトにはメソッドが一つだけしかありません。dropです。これは、オブジェクトがスコープから抜けた時に自動で呼ばれます。Dropトレイトの主な使用目的は、インスタンスが所有する資源を開放することです。

Dropトレイトを実装している型の例としてはBoxVecStringFileProcess等があげられます。Dropトレイトは任意の型に対して手動で実装することができます。

以下の例ではdropメソッドにコンソールへの出力を追加することで、dropが呼ばれたタイミングが分かるようにしています。

struct Droppable { name: &'static str, } // このちょっとした実装で、`drop`にコンソール出力機能がつきます。 impl Drop for Droppable { fn drop(&mut self) { println!("> Dropping {}", self.name); } } fn main() { let _a = Droppable { name: "a" }; // block A { let _b = Droppable { name: "b" }; // block B { let _c = Droppable { name: "c" }; let _d = Droppable { name: "d" }; println!("Exiting block B"); } println!("Just exited block B"); println!("Exiting block A"); } println!("Just exited block A"); // `drop`関数を用いて変数を手動で開放することもできます。 drop(_a); // TODO ^ この行をコメントアウトしてみましょう。 println!("end of the main function"); // `_a`はここで`drop`されることは*ない*。なぜならば、上ですでに // (手動で)`drop`されているため。 }